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議長のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問を行います。
熊本地震、台風25号により亡くなられた方々に心よりお悔やみ申し上げるとともに、今
なお厳しい状況にある皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、明倫商店街の火災で被
害に遭われた皆様にも、改めて心よりお見舞い申し上げます。
五十鈴公園への新規立体駐車場整備について質問するのは今回で3回目となります。内
宮周辺の交通渋滞を解消する必要性については、私も十分に理解しております。今回改めてこの問題を取り上げるのは、これまでの市議会での説明に加え、情報公開制度を利用することによって、国、県、市の間でどのような協議が行われてきたのか、その一部が新たに明らかになったためです。
そして、その内容を知った市民の方々から、「この駐車場は結局誰のためのものなのか」、「観光客のための駐車場なのか、公園利用者のための駐車場なのか」、「なぜ五十鈴公園なのか」、「なぜ800台なのか」、「国有地が含まれることや利用上の条件について、これまで議会にはどこまで説明されていたのか」といった疑問が寄せられています。
行政実務の中では、法律に適合させることや、国や県と協議すること、契約条件を確認しながら事業を進めることは当然のことなのかもしれません。しかし、行政にとって当たり前が市民にとっても当たり前とは限りません。
どのような法律や契約上の条件があり、何について国や県と協議し、その結果として、この場所、この規模、この事業内容になっているのか、それを説明されて初めて、市民も議会もこの事業が妥当なのかを判断することができます。
今回は情報公開によって新たに確認できた内容も踏まえ、市民の皆さんが疑問に感じている点を中心に伺います。
それでは、通告に基づき3点質問いたします。
1、本整備計画の事業目的、必要性及び利用対象者について。
立体駐車場を「誰のため、何のために」に整備するのか、主要な利用対象者及び内宮周辺の交通渋滞対策としての必要性についてお伺いいたします。
2、五十鈴公園に立体駐車場を整備する上での法的・契約上の条件及びこれまでの説明の整合性について。
都市公園法上の公園施設としての適合性、国有財産無償貸付けに係る指定用途、目的外利用、非営利性等の条件、公園利用者の範囲及び具体的な運用についてお伺いいたします。あわせて、国、県、市の協議内容と、市議会及び市民に対して行ってきた事業目的、利用対象者、土地利用上の条件等の説明との整合性についてお伺いいたします。
3、約800台という整備規模及び事業収支に関する説明の妥当性について。
約800台という規模の算定根拠について、パーク・アンド・バスライドを実施しない場合の駐車需要、公園利用者の駐車需要及び都市公園内での建築条件との関係をお伺いいたします。また、立体駐車場単体を含む事業収支の算定内容と、市議会及び国、県に対して行ってきた収支説明との整合性についてお伺いいたします。
御答弁を踏まえまして、必要な点につきましては再度お伺いさせていただきます。よろしくお願いします。
○市長(鈴木健一君) それでは、森下議員の御質問にお答えをいたします。
まず、事業目的、必要性、利用対象者についてですが、立体駐車場建設を含む駐車場の再編事業につきましては、宇治地区周辺の交通渋滞の解消、緩和を目的として取り組んでおります。そのうちの五十鈴公園内の立体駐車場については、公園施設として位置づけて整備をし、運用するよう関係機関と協議をしているところでございます。 五十鈴公園を利用する方には観光も兼ねる場合や、周辺の渋滞には公園来訪車両の影響があるなど、利用対象者の限定や運用が複雑であり、今後はそういった点も協議をしてまいります。
次に、法律や契約上の条件についてですが、立体駐車場は都市公園法における公園施設として位置づけるとともに、国と県の間で交わされている国有財産の無償貸付契約に定められている内容についても法的に合致するよう調整をしてまいります。現在は事前協議の段階ですが、国、県に御理解をいただいており、今後、公園利用者の定義や具体的な運用等について協議をしてまいります。
最後に、整備規模や事業収支についてですが、立体駐車場の規模は、正月を除く繁忙期にパーク・アンド・バスライドをやめた場合の駐車場不足を補う容量を算定したものでございます。
また、その後の駐車場の位置の選定において、都市公園の建蔽率など、諸条件に適合する規模の視点からも約800台との結論に至ったものでございます。関係機関とは、立体駐車場に関し、公園施設としての効果を説明し、検討当初から様々な条件を加味し、協議を重ねてきたところでございます。また、市議会への説明については、駐車場再編事業について、交通対策事業全体として収支を含め、説明を行ってきたものでございます。
以上、森下議員の御質問にお答えしました。御理解賜りますようお願い申し上げます。
○4番(森下知世君) 市長、御答弁ありがとうございました。
ここからは、情報公開によって新たに確認できた内容や、そこから生じた市民の皆さん
の疑問について、順に再質問で確認させていただきます。
市長答弁では、立体駐車場を公園施設として位置づけ、整備、運用するとのことでした。では、五十鈴公園を利用せず、内宮参拝やおはらい町観光だけを目的とする方もこの立体駐車場の利用対象になるのかお答えください。
○議長(北村 勝君) 都市整備部参事。
○都市整備部参事(平見典彦君) 市長答弁の繰り返しにはなるんですけれども、公園利用
者の定義につきましては、今後も引き続き関係機関と協議してまいりたいと考えておりま
す。
○議長(北村 勝君) 森下議員。
○4番(森下知世君) ありがとうございます。
つまり、一般の参拝客や観光客を利用対象に含めるかどうかは、現時点では決まっていないということだと理解しました。
市長は、国、県に御理解いただいていると答弁されました。一方で、公園利用者の定義
や具体的な運用については今後協議するとのことです。
そこで確認します。
現時点で国、県から理解を得ているのは、都市公園法上の公園施設として整備するという基本的な位置づけまでで、一般の参拝客や観光客をどこまで利用対象とするかについては、まだ了承を得た段階ではないという理解でよろしいでしょうか。
○議長(北村 勝君) 都市整備部参事。
○都市整備部参事(平見典彦君) 繰り返しになりますけれども、公園利用者の定義につき
ましては、今後も引き続き関係機関と協議していきたいと考えております。
○議長(北村 勝君) 森下議員。
○4番(森下知世君) 私が伺ったのは、公園利用者の定義そのものではなく、国、県がどこまで了承しているのかという点です。今の答弁では具体的な運用まで了承されていることについては確認できなかったと受け止めました。
次に、財務当局は協議の中で、公園利用者のための駐車場であることを繰り返し確認しています。実際の利用が主に内宮参拝客や観光客となった場合でも無償貸付条件上問題ないという確認を現時点で財務当局から得ているのでしょうか、お答えください。
○議長(北村 勝君) 都市整備部参事。
○都市整備部参事(平見典彦君) 現在、事前協議の段階でありますので、公園利用者の定
義については引き続き協議してまいりたいと考えております。
○議長(北村 勝君) 森下議員。
○4番(森下知世君) ありがとうございます。
では、参拝客や観光客が主な利用者となった場合でも問題ないという確認については、
現時点では得られていないものと理解しました。私がこの点を何度も確認している理由は、
令和7年2月20日の資料に、東海財務局国有財産管理官から、「参拝のための駐車場となることが懸念されるようであれば承認できない」、また、「設置後についても、公園施設非該当となるような運用がされれば県に違約金が発生することとなる」と記載があるためです。
さらに、令和8年5月14日の協議記録でも、CBCテレビの報道について、「第三者に誤解を与えるような報道が続けば、都市公園法上の公園施設に該当しない駐車場を建設してよいのかという意見が出ることが懸念される」として、伊勢市内部でも、公園利用者のための駐車場であることを対外的に説明するよう求める趣旨の記載があります。
こうした記録がある以上、実際に誰が利用対象となるのか、そして、市が市民にどう説
明しているのかという点は非常に重要だと考えます。
次の質問にまいります。
この五十鈴公園という候補地は、地元住民から具体的な建設場所として要望されたもの
ではなく、市が候補地として選定した場所と理解しています。五十鈴公園は三重県が管理する県営都市公園です。三重県が管理する一方で、土地そのものを三重県が所有しているわけではありません。

こちらの地図を御覧ください。
地番図では、財務省所有の国有地が約12万2,400平方メートル、伊勢市有地が約5万7,000平方メートル、そのほか、赤道が含まれています。つまり、五十鈴公園は県が管理する公園でありながら、その敷地には国有地と市有地が含まれているという土地構成になっています。そして、国有地部分については、三重県が国から無償貸付けを受け、都市公園として使用しています。
したがって、この場所は単に県営公園の中に駐車場を造るというだけではなく、都市公園としての法的な条件に加え、国有地の無償貸付けという土地利用上の条件も関わってくる場所だという理解でよろしいでしょうか。
○議長(北村 勝君) 都市整備部参事。
○都市整備部参事(平見典彦君) おっしゃるとおりでございます。
○議長(北村 勝君) 森下議員。
○4番(森下知世君) ありがとうございます。
市が選定した候補地であり、国有地部分については無償貸付けという土地利用上の条件があることということですね。
それを踏まえて、次に伺います。
市長答弁では、国有財産の無償貸付契約に定められた内容についても、法的に合致するよう調整するとのことでした。この無償貸付契約には、目的外使用や非営利性に関する条件があるという理解をした上で伺います。
令和7年5月の産業建設委員会の資料には、都市公園法に基づく利用制限がかかると説明され、その際、候補地の比較では、主に建蔽率の制限について説明がされていました。一方で、五十鈴公園に国有地が含まれていることや、この国有地が県に無償貸付けされていること、さらに、目的外使用や非営利性などの無償貸付条件については、この候補地提示の段階では、議会には説明されていなかったと思います。
市が五十鈴公園を候補地として選定したのであれば、こうした土地固有の条件も、議会が候補地の妥当性を判断するために必要な情報だったのではないでしょうか。候補地提示の段階でこうした条件について説明しなかった理由をお聞かせください。
○議長(北村 勝君) 都市整備部参事。
○都市整備部参事(平見典彦君) 協議中である無償貸付契約につきましては、国と県との契約において、目的外使用の禁止、非営利制限について定められておりますが、国、県、市とも法令等に合致させることは当然であることから説明をしておりません。
○議長(北村 勝君) 森下議員。
○4番(森下知世君) 法令や契約に合致することが当然であるということは、私もそのとおりだと思います。ただ、行政にとって当然であることが市民や議会にとっても当然に分
かっているとは限りません。
私が伺っているのは、議会が候補地の妥当性を判断する際に、こうした土地固有の条件についても判断材料として共有する必要があったのではないかという点です。
行政にとって当然の条件でも、市民や議会が候補地の妥当性を判断するための必要な情報であれば、最初から示していただく必要があったのではと考えます。
次の質問にいきます。
令和7年6月10日の財務当局との協議記録について伺います。この協議は、令和7年5月28日の産業建設委員会資料や、その後の新聞報道について、
それまで財務当局に説明されてきた内容と異なるように見受けられたことから、財務当局が三重県と伊勢市に説明を求めたものと記載されています。その中で、三重県は、公園利用者のための駐車場であることを、看板の設置などによって外形的に示す考えを説明しています。一方、市側からは、議会では設置場所を中心に議論しており、議会資料については、公園利用者のための駐車場という説明だけに終始するわけにはいかないとの趣旨の説明がされています。これに対して、財務当局からは、そうした事情があっても説明を省略してよいことにはならず、説明責任を果たす必要があると指摘されています。
この指摘を受けた後、公園利用者のための施設であることや、無償貸付条件について改めて議会に説明されましたでしょうか。
○議長(北村 勝君) 都市整備部参事。
○都市整備部参事(平見典彦君) 繰り返しにはなるんですけれども、まだ事前協議の段階
でありますので、本申請をする際には、当然事前に議会にも御説明させていただきたいと
考えております。
○議長(北村 勝君) 森下議員。
○4番(森下知世君) 分かりました。
つまり、財務当局から説明責任について指摘を受けた後も、現時点まで改めて議会への説明はしていないということと理解します。次に、今回の市長答弁でも、800台という規模は正月を除く繁忙期にパーク・アンド・バスライドをやめた場合の駐車場不足を補う容量として算定したとのことでした。800台という数字そのものは公園利用者の駐車需要を積み上げて算定したものでないと理解した上で伺います。
五十鈴公園に整備する以上、この立体駐車場は都市公園法上の公園施設として位置づけるというのが市の答弁です。そうであるならば、公園施設としてなぜ800台必要なのか、その必要性について、公園利用者の駐車需要を根拠に説明する必要があるのではないでしょうか。
○議長(北村 勝君) 都市整備部参事。
○都市整備部参事(平見典彦君) 国、県とは立体駐車場単体についての協議であるため、単体での収支の説明を行っております。議会においては駐車場再編事業としての説明が必要で、交通対策事業全体での収支が成立するかどうかが重要となるため、全体収支を説明しております。
○議長(北村 勝君) 森下議員。
○4番(森下知世君) 全体の事業で収支を見るという市の考え方は分かりました。
私が伺っているのは、単体では費用が収入を上回るという情報をなぜ議会に示さなかったのかという点です。今の答弁ではその理由について十分には確認できませんでした。
市としては、交通対策事業全体で収支が成り立つのであれば、約30億円規模の立体駐車場単体では費用が収入を上回るという情報については、議会への説明として全体収支を示すことで十分であるというお考えなのでしょうか、お聞かせください。
○議長(北村 勝君) 都市整備部参事。
○都市整備部参事(平見典彦君) 繰り返しの答弁になりますが、国、県と議会とでは議論の対象が異なります。議会に対して重要なのは全体事業として捉えるのかどうかであるため、全体収支を説明しております。
○4番(森下知世君) 分かりました。
市としては、議会に対しては事業全体の収支を示すことが重要であるという考え方であることは理解しました。
一方で、議会が立体駐車場そのものの妥当性を判断する上では、単体の収支についても重要な判断材料の一つだったのではないかと私は考えています。今後議会に説明する際には、全体収支と併せて立体駐車場単体の収支についても示していただきたいと思います。
最後に、今回情報公開によって新たに確認できた内容を基に、利用対象、無償貸付条件、800台の根拠、収支について伺いました。しかし、今回の答弁では市民の疑問が十分に解消されたとは感じていません。
国、県に理解いただいているとしながら、利用対象や具体的な運用は今後協議、800台はパーク・アンド・バスライドをやめた場合の不足容量を基に設定しながら、五十鈴公園では公園施設として整備する、無償貸付けの条件は法令に合致させるのは当然だから説明しなかった、単体収支は国、県に示したが、議会には全体収支を説明したということでした。
行政内部ではそれぞれに理由があると思います。しかし市民から見えれば、
利用する人がまだ決まっていないのになぜ800台なのか、
土地に重要な条件があるのになぜ最初に説明されなかったのか、
国や県に示した情報をなぜ議会に示さなかったのか
と疑問を持つのは自然なことだと思います。
私は今回の答弁を聞いて、行政内部で当然とされている考え方と、市民が事業を理解し判断するために必要としている説明との間にまだ距離があると感じています。これまでの説明だけでは分からないことがあったからこそ、市民は情報公開制度を利用し、自ら資料を確認しています。そうして疑問を持ち、説明を求めることも市政への参画の一つだと考えています。
約30億円規模の恒久的な施設です。一度整備すれば簡単に元へ戻すことはできません。
この問題は多くの市民が重視している事業です。今後、説明の仕方によって誤解や疑念が生じることのないよう、行政内部では当然とされていることも含めて、できるだけ分かりやすく丁寧に情報を示していただきたいと思います。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
